骨盤矯正における大腰筋と腸骨筋の役割とその関連疾患

骨盤は、腰椎と股関節をつなぐ重要な骨格です。骨盤の位置や形状が崩れると、腰痛や姿勢不良などのさまざまな症状を引き起こす可能性があります。骨盤矯正は、骨盤の位置や形状を整えることで、これらの症状を改善する手法です。

 

 

骨盤矯正においては、大腰筋と腸骨筋の柔軟性や筋力を改善することが重要です。大腰筋と腸骨筋は、骨盤と太ももの骨をつなぐ筋肉で、股関節の屈曲や外旋を行う働きがあります。

腸腰筋

 

大腰筋と腸骨筋の違い

大腰筋と腸骨筋は、起始と停止が異なるため、作用も異なります。

 

 

大腰筋

起始腰椎椎体体部(L1〜L5)

停止大腿骨小転子

作用股関節屈曲・外旋

 

腸骨筋

起始腸骨稜下方

停止大腿骨小転子

作用股関節屈曲・外旋

 

大腰筋は、腰椎全体に付着するため、腰椎を前に引きつけ、腰のS字カーブを保持する働きが強いです。

一方、腸骨筋は、腰椎の下部に付着するため、骨盤を前に引きつける働きが強いです。

 

 

大腰筋と腸骨筋の関連疾患

大腰筋と腸骨筋の硬さは、腰痛の原因のひとつと考えられています。

大腰筋と腸骨筋が硬くなると、骨盤の位置が崩れ、腰椎に負担がかかりやすくなります。

また、大腰筋と腸骨筋の筋力低下は、転倒のリスクを高めると考えられています。

さらに、大腰筋と腸骨筋の筋バランスの崩れは、姿勢不良や骨盤の歪みを引き起こす可能性があります。

 

具体的には、以下の疾患が挙げられます。

 

腰痛

大腰筋と腸骨筋の硬さは、腰椎に負担をかけ、腰痛を引き起こす可能性があります。また、大腰筋と腸骨筋の筋力低下は、骨盤の位置を不安定にし、腰椎に負担をかけ、腰痛を引き起こす可能性があります。骨盤矯正ではこのケースが一番多く見受けられます。

 

坐骨神経痛

大腰筋と腸骨筋が硬くなると、坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛を引き起こす可能性があります。

 

骨盤臓器脱

大腰筋と腸骨筋の筋力が低下すると、骨盤が不安定になり、骨盤臓器脱を引き起こす可能性があります。

 

姿勢不良

大腰筋と腸骨筋の筋バランスが崩れると、姿勢不良を引き起こす可能性があります。

 

転倒リスク

大腰筋と腸骨筋の筋力が低下すると、転倒リスクが高くなります。

 

 

大腰筋と腸骨筋の機能障害と疾患、改善方法

大腰筋と腸骨筋の機能障害は、様々な疾患を引き起こす可能性があります。大腰筋と腸骨筋の柔軟性や筋力を改善することで、これらの疾患の予防・改善につながると考えられます。

 

大腰筋と腸骨筋の柔軟性を改善するには、ストレッチやマッサージなどの方法が有効です。

 

ストレッチは、大腰筋と腸骨筋の筋肉を伸ばすことで、柔軟性を高める方法です。仰向けで片膝を胸に引き寄せ、もう片方の足を伸ばして行う「膝伸ばしストレッチ」や、立て膝をついて骨盤を前に押し出すようなストレッチも効果的です。

 

腸腰筋ストレッチ

 

マッサージは、大腰筋と腸骨筋の筋肉をほぐすことで、柔軟性を高める方法です。

 

骨盤矯正では直接骨盤に関係する重要な筋肉ですので無視する事はできません。

骨盤矯正では大腰筋と腸骨筋の筋肉を指先をお腹に突っ込むようにしてリリースします。

これは少し痛いことがあるので、我慢できる範囲で必要最低限時間を短くして行います。本当に改善しなければならない場合は容赦なくする時もあります。

 

以上、骨盤矯正における大腰筋と腸骨筋の役割とその関連疾患について記載しました。

 

 

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